様々な社会問題と向き合い、望ましい未来を創るために
枝廣淳子えだひろ じゅんこ
大学院大学至善館教授 / 幸せ経済社会研究所所長 / 株式会社未来創造部代表取締役 / 有限会社イーズ代表取締役 / 有限会社チェンジ・エージェント会長 / 東京ガス株式会社社外取締役
プロフィール
東京大学大学院教育心理学専攻修士課程修了。
同時通訳者を経て、翻訳家・環境ジャーナリストとして活動。2007年、ノーベル平和賞を受賞したアル・ゴア氏の著書『不都合な真実』を翻訳し注目を集める。
福田・麻生内閣の「地球温暖化問題に関する懇談会」委員等国の審議会の委員を歴任、現在は中央環境審議会委員、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会街づくり・持続可能性委員会委員をつとめる。
講演、執筆、翻訳、企業や地域の持続可能性やCSRに関するコンサルティング、異業種勉強会等を通じて「伝えること」で変化を創り、しなやかに強く、幸せな未来の共創をめざす。社会のさまざまな立場の人が対話と共創で問題解決を進められるよう、合意形成に向けての場づくりやファシリテーターを行政や自治体、教育機関、企業などで数多く務める。環境分野の他、企業や個人向けに「システム思考」や「自分マネジメント」、「コミュニケーション」のワークショップを開催するなど、より大きな視点から問題を解決するための枠組みまでを提供している。
これまでの講演では「温暖化」「企業経営とCSR」「環境とビジネス」「国内外の環境・エネルギー問題の動向とその取組事例」「再生可能エネルギー(地域の地域による地域のための自然エネルギー)」などをテーマに、環境問題を多面的角度から分かりやすく伝え、企業、自治体、教育機関、一般向けなど、幅広く講演活動を行っている。
■主な書籍
・「好循環のまちづくり!」岩波書店
・「地元経済を創りなおす――分析・診断・対策」岩波書店
・「レジリエンスとは何か」東洋経済新報書
・「不都合な真実 2」実業之日本社
・「不都合な真実」ランダムハウス講談社
・「プラスチック汚染とは何か」岩波書店
・「成長の限界 人類の選択」ダイヤモンド社
・「アニマルウェルフェアとは何か――倫理的消費と食の安全」岩波書店
・「学習する組織」英治出版
・「ぶれない軸をつくる東洋思想の力」光文社新書
・「人生のピークを90代にもっていく!――折り返し地点から、「死ぬまでハッピーな人生」をつくる」大和書房 他
■主な活動
・東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 街づくり・持続可能性委員会委員
・中央環境審議会委員 (環境省)、中央環境審議会 循環型社会部会委員 (環境省)
・日本学術会議 連携会員 他
講演テーマ
先の見えない時代に、持続可能で幸せな社会を創るには
気候変動、人口減少、高齢化、少子化、エネルギーリスク、コロナウイルス・・・・さまざまな社会課題が多く存在しています。さらに不確実で不安定な時代を私たちは生きています。そのような状況の中でも「望ましい未来」を実現するにはどうしたらよいのでしょうか。実際に北海道・下川町、島根県・海士町、熊本県・南小国町をはじめとするさまざまな地域でのまちづくりのお手伝いしてきた経験と、自身も静岡県熱海市で地域のプレーヤーとしても実践を重ねている立場からお話をさせていただきます。
プラスチック汚染とは何かを考える~私たちが果たす役割
私たちの暮らしも経済も、プラスチックから多くの恩恵を受けています。「21世紀最悪の環境問題の一つ」とも言われているのが海洋プラスチック汚染です。
海域によっては「外洋に蓄積しているごみの99.9%がプラスチックである」との報告もあるほどです。合成物質であるプラスチックが海洋環境に蓄積し続けるにつれて、環境や社会・経済への悪影響も増大しつつあります。海洋環境にせよ、人体にせよ、汚染の影響がどのぐらいのものなのか、私たちにはまだその全体像がわかっていません。
他方、世界ではプラスチック問題に対する取り組みが急速に進んでいます。各国政府や自治体の取り組みのほか、SDGsの一つとして、また、次の競争優位性の戦場として、企業の取り組みも盛んになってきています。
プラスチック問題は「環境問題」であると同時に「資源問題」でもあります。欧州では「サーキュラー・エコノミー」(循環経済)に転換していくうえでの「産業政策」としても取り組まれています。
プラスチックの何が、なぜ問題なのでしょうか。そして、企業・組織として、地域として、また個人として、どのように向かい合えばよいのでしょうか。海洋プラスチック問題だけではなく、プラスチック汚染全般、国内外の動向・事例についてお伝えします。
また、企業向けには「サーキュラー・エコノミー」の基本的なしくみの解説とともに、サーキュラーエコノミーがなぜ「ビジネスのルールを一新する」と言われているのか、近年世界中で取り組みが進んでいる理由やポイントをさまざまな事例を交えてご紹介します。
■その他演題
◎ 地元経済を創りなおす(地域が幸せになる経済循環のつくり方)
◎ 域内の富を逃がさない 経済循環の創り方
◎ 持続可能でレジリエンスのある社会をめざして
◎ プラスチックごみの削減
◎ ビジネスのルールを一新する「サーキュラー・エコノミー」とは
■キーワード
#ビジネス #働き方改革 #ダイバーシティ #生涯学習 #環境 #学校 #教育 #PTA #教職員向 #生徒向 #レジリエンス #プラスチック問題 #循環経済 #地域循環共生圏 #システム思考