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「音声ガイド」から人権を考える

鳥居秀和とりい ひでかず

株式会社音声ガイドット 取締役会長 / ヨコハマらいぶシネマ 代表

プロフィール

1959年 東京生まれ。横浜市で32年間、中学校教諭を勤める。
在職中に赴任した盲特別支援学校での経験と、学生時代から無類の映画好きだったことから2008年、ボランティア団体「シティライツ」に参加。
見えない方が映画を楽しむ手段として「音声ガイド」が有効であることを知り、技術を学ぶ。
2009年、横浜のミニシアター、シネマジャック&ベティで毎月音声ガイド付き上映をするボランティア団体「ヨコハマらいぶシネマ」を主宰。
10年間で300作品以上の映画に音声ガイドをつけ、神奈川ボランタリー奨励賞受賞。
2014年より川崎市視覚障害者情報文化センターに勤務。視覚障害リハビリテーション学会他で実践報告。音声ガイドボランティアの育成、講演等多数。
視覚障害者のための映画情報メルマガ「シネマデイジーFan」発行。映画検定2級。ヨコハマ映画祭選考委員。
2020年退職後、バリアフリー音声ガイド専門の制作会社「株式会社音声ガイドット」取締役会長

講演テーマ

心のスクリーンで映画を見る人々

「目の不自由な人に映画を楽しんでいただきたい」そんな思いで始めたバリアフリー音声ガイドの活動。
15年前に私がボランティアで始めた当時は、
 ・「映画なんて私には関係ない」
 ・「家族や友達ともテレビや映画の話は避けてきた」
 ・「見えなくなって大好きな映画はあきらめた」という方がたくさんいらっしゃいました。

しかし今やスマホアプリで目の不自由な人も普通に映画を楽しめる時代となりました。映画館で白い杖を持った方や盲導犬を連れた方をお見掛けすることも珍しくありません。音声ガイドを作る中で出会った人々の思いと感動を知る中で、私はただ単に映画を楽しむということ以上の、大きな魅力と可能性を音声ガイドに感じました。それはガイドを聞くことで自由に心のスクリーンに映画を映して楽しむ、目の不自由な人ならではの体験だったのです。
映画の魅力と音声ガイドのすばらしさをたっぷりとご紹介します。

映像を言葉に!差別解消法と映像のバリアフリー

*求められる「合理的配慮」
 「障害者差別解消法」が改正され、障害のある方に対する合理的配慮が官公庁のみならず、すべての事業者に義務化されました。しかし、この合理的配慮とは何をするべきなのでしょうか?

*差別解消法の目指すものは?
 そもそも障害者差別解消法のもとになる考え方とはどういうものでしょうか?
 従来のバリアフリーの考え方とは根本的に違うというのはどういうところでしょうか?その歴史的な流れと社会の変化についてご説明しましょう。

*情報バリアフリーの時代
 情報社会におけるバリアフリーの在り方も大きく変わります。
 2022年5月に施行された「障害者情報アクセシビリティー・コミュニケーション施策推進法」は、情報提供とコミュニケーションについて具体的な提言をしています。

*映像を言葉に!音声ガイドの役割と可能性
 映像による作品や情報を目の不自由な方に届ける唯一の手段が「バリアフリー音声ガイド」です。どのような仕組みで作られていくのか?映像のユニバーサルデザインについてもご紹介します。

見えない世界が見えてくる、共に生きる社会

バリアフリーという言葉はすっかり日常に定着しました。しかし、本当のバリアフリーというのはどういうことでしょうか?

目の不自由な友人たちと街を歩くと、さまざまなバリアフリーが見えてきます。点字のついたエレベーターのボタン。歩道に敷かれた点字ブロック。たしかに町の中には、バリアフリーに配慮された風景があります。しかし、そこには決して安心できない「落とし穴」があるのです。点字ブロックをたどっていくと、立ち止まってスマホをいじっている人にぶつかる、そんなことはよくあります。なぜでしょう?

「点字ブロックは目の不自由な人のためにある」という知識の一方に、「この道は目の不自由な人なんてめったに通らない」という無意識があるのです。ほんの数年前まで、映画館は目の不自由な人に無関係な場所でした。しかし、スマホアプリで毎日上映される映画に、普通に音声ガイドがつくようになりました。
そんなとき、映画館ではなにが変わったのでしょうか?
音声ガイド制作の現場から感じる「共に生きる社会」そして「こころのバリアフリー」とは?皆さんと考えていきたいと思います。

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